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2017.6.19
「ケトル」vol.37に、
松浦理英子著『最愛の子ども』(文藝春秋)
のレビューを執筆しています。
「ケトル」vol.37(6/15発売)に、松浦理英子著『最愛の子ども』(文藝春秋)のレビューを執筆しています。
〈松浦理英子の最新作『最愛の子ども』(文藝春秋)にすっかり心をつかまれた。読みながら思い出したのは、イギリスの児童小説では鉄板の、少女の寮生活もの。少女小説や青春小説、王朝文学など様々な文学作品の光がよぎり、その眩しさに胸がいっぱいになった。(…)
彼女たちは、男性たちの不躾な期待を見抜き、大人の目を逃れた場で小さな王国を築く。(…)
ラストの数ページ、これほど胸を熱くさせられるとは。どうか本書の言葉を信じて、少女たちの選択を最後まで見届けてほしい。〉
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少女たちの示す〈新しい欲望の形〉に瞠目しました。
2017年に――否、ここ数年読んだ日本の小説の中で燦然と輝いているよ。
物語を読むってこういうことだった! としずかな興奮を覚えました。
少女たちよ 道なき道を行け。